【プリーズ、クワイエット】「察してほしい」を捨てた瞬間、トラブルは一瞬で消える
こんにちは、旅する大家のヨネヤです。
▼ 11時過ぎのドミトリーでバクバクした心臓
スペイン巡礼の旅の途中で立ち寄った、マドリードのドミトリー(相部屋)でのこと。
その日は歩き疲れて夜の10時前にはベッドに入り、ちょうど深く眠りに入った11時頃。部屋に戻ってきた同室の旅行者たちが、悪びれる様子もなく、普通のトーンで喋り出し、パッと目が覚めてしまったんです。

「すぐに終わるだろう」と最初は我慢していたのですが、20分が経ち、彼らが洗面所へ移動してからもまだ楽しそうに話が続いていました。 そのとき、僕はハッと気づいたんです。 「これは、こちらから言葉にして伝えない限り、彼らは永遠に気づかないな」と。
意を決して、洗面所から戻ってきた彼らにストレートに伝えました。 「プリーズ、クワイエット(静かにしてくれませんか)」
そうしたら相手は驚いた顔で「Sorry」と言って、そこからは一気に静かになったんです。 伝える瞬間は、恥ずかしさもあって心臓がバクバクと興奮していましたが、やっぱり「伝えるべきことは、ちゃんと言葉にしなければ伝わらない」と、世界の裏側で改めて痛感しました。
この『ちゃんと言葉にしなければ伝わらない』というのは、私たちが日々向き合う入居者トラブルの解決でも、まったく同じことが言えるなと感じています。
ここからが, 今日の「学びのコーナー」です。
■ 「察してほしい」という期待が、最大の火種になる
アパートを運営していると、騒音やゴミ出しのマナー違反について、他の入居者さんからクレームが入ることがありますよね。
特に日本人は「これだけ迷惑をかけているのだから、普通は自分で気づいて察してくれるだろう」と相手に期待してしまいがちです。
しかし、現実はまったく違います。
文化や生活習慣の違い、あるいは活動時間の差(夜型の国やライフスタイルなど)もありますが、一番の根本的な問題は、相手が「周りに迷惑をかけている」という自覚が1ミリもないという点にあります。
自覚がない相手に、こちらがイライラしながら「気づいてくれ」と念を送っても、超能力者でもない限り絶対に分かってもらえません。 「言わなくても分かるはず」という甘い期待こそが、トラブルを長期化させ、大家さんが頭を悩ませる最大の原因なのです。
■ 感情を挟まずに事実とルールを伝える
苦情の電話がかかってくるたびに、大家さんが「度胸」や「根性」で注意しに行ったり、オロオロ悩んだりする必要は一切ありません。
困っているという事実と、アパートのルールを、相手の感情を刺激しないように、淡々と伝える仕組みを作ればいいだけです。
具体的には、苦情が入った段階で、以下のようなステップで対応します。
- 1. なぜ困っているのか(事実)を明確にする:「〇〇号室がうるさい」と感情的に決めつけるのではなく、「夜間〇時以降に、階段を激しく上り下りする音が響いていて困っている人がいる」という客観的な事実をベースにします。
- 2. 特定の部屋を名指しせず全体にアナウンスする:特定の部屋を名指しして犯人扱いするのではなく、まずは Wordで作った「騒音注意のテンプレートチラシ」の日付だけを変えて、全体、あるいは周辺の部屋へポスティングします。
「大事なことなので、記録に残るように書面で共有しますね」という姿勢で、冷静なマニュアルに沿って淡々と意思表示をする。
やるべき仕組みが決まっていれば、夜中にクレームの通知が来ても、慌てることなく、落ち着いて対応できるようになりますよ。
■ 仲間として(Q&Aコーナー)
ここで、〇〇さんに質問です。
Q:「全体向けのチラシを配っても無視して騒ぎ続けるような、対応が難しい入居者さんだったらどうすればいいですか?」
A: その場合は、次の仕組みを動かすだけです!
感情的に怒るのではなく、契約時に交わした契約書の特約(敷地内禁煙や夜間順守事項など)という「ルール」をそのまま使います。
正式な書面を使って、「〇月〇日の深夜〇時、このような騒音の事実が防犯カメラ等の記録で確認されました。契約違反となりますので、これ以上続く場合は毅然とした法的措置(警告)に移ります」と、やはり事実だけを突きつけるのです。
もちろん、これは段階を踏んでの最終的な手段ですが、孤独に戦う必要はありません。あらかじめ決めておいた仕組みとルールに沿って動けば、どんな状況でも、冷静に対処することができますよ。
■ 結びの言葉
「察してほしい」という期待を捨てて、仕組みとして淡々と伝える。
このアプローチを徹底するだけで、あなたの大家業から無駄なストレスは格段に減っていきます。
脳の容量を無駄な悩みに使うのはもう終わりにして、生まれた心の余裕は、ぜひ次の新しい旅の計画に使いましょう。
それではまた次回、お会いしましょう。
ヨネヤ

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